6. eCosの開発ツール
eCosのビルドとeCos上のアプリケーション開発には、レッドハット社が提供しているGNUProという開発環境(注3)、もしくはGNUプロジェクト(Free Software Foundation)のウェブサイトからダウンロードできるGNUツールのどちらかが使用できます。
注3. 2003年9月22日現在、Upwind Technology, Inc.よりGNUWingという開発環境が提供されています。
6.1. GNUPro
レッドハット社が提供する開発環境で、ほとんどのホストとプロセッサに対応しており、組み込み機器のソフトウェア開発に必要なほとんどのツールが含まれています。
GCC - GNUコンパイラコレクション(gcc, g++, gcj)
GDB - GNUデバッガ(gdb, Insight)(図4)
シミュレータ - インストラクションセットシミュレータあるいはアーキテクチャルシミュレータ
バイナリユーティリティ - GNUアセンブラ, GNUリンカ, ROM化ツールなど
Newlib - 組み込み機器向けライブラリ
Source-Navigator - ソースコード解析機能、Makefile作成機能等を備えた統合開発環境(図5)
GNUProに含まれるコンパイラ(gcc/g++)は、PerennialやPlum hallといったテストスイートを用い、レッドハット社内で十分なテストをされてからリリースされていますので、一般に配布されているgcc/g++と比べてかなり高品質です。また、デバッガは、実際のターゲットボードがある場合はターゲットボード上で、ない場合はシミュレータ上でテストがされています。つまり、ユーザーはGNUProを入手してすぐに開発環境として安心して採用することが出来ます。最新版はレッドハット社とサポート契約を結んでいるユーザーにのみ提供され、2001年9月現在、GNUPro2001がリリースされています。なお、1999年版のSuperH用GNUPro(Windows版)が、CQ出版 トランジスタ技術2001年6月号の付録CD-ROMに収録されていますので、SuperHでeCosを試用したい方は、そちらを利用することが出来ます。
図4. Insightの画面
図5. Source-Navigatorの画面
6.2. GNUツール
GNUプロジェクトで配布されているbinutils, gcc, gdbが使用できます。具体的なビルド方法については後で説明します。